薬が届かず死を待つしかない患者たち
10月21日付け海外サイト「Rue89」では、シリア騒乱によって医療物資の運搬が滞り、適切な治療を受けられない患者らが犠牲になっていると報じている。
ジュネーブでシリアの医療支援のためのNGOを運営しているシリア人医師Tawfikさんは、「このまま国際社会がシリアを放っておいたら、多くの患者が死を迎えることになるだろう(言い換えれば国際社会が彼らを見殺しにすることになるだろう)」と述べている。
image by james_gordon_losangeles悪化する環境、機能しない病院
糖尿病、心臓疾患、癌など定期的に投薬が必要な患者をはじめ、産褥期にある女性など医療物資を待つシリアの人びとが大勢いるにもかかわらず、人道支援物資の運搬道路には空爆の危険が常に伴いアレッポの病院にはもう何週間も必要な薬品が届いていないのだという。悪化する衛生状態に加え寒さと栄養不足が事態をますます深刻にしている。
Tawfikさんは国連や国際社会に対して、まずはシリアに物資が運搬されることが最優先だとし、飛行禁止区域の厳守を徹底させて市民は空爆から守られるべきだと訴えた。

Rue89
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