実際に行かなくても行った気分に
神戸新聞が購読家庭に提供している小冊子「奥さま手帳」を視覚障がい者のために朗読してテープに吹き込む活動をしているボランティア団体があります。明石市で活動する朗読ボランティアグループ「明朗会」です。
小冊子には兵庫県内の観光地や名産などの紹介がされており、美しい写真が多用されています。どんなに素晴らしい場所でも文章を読むだけでは臨場感は伝わりにくいもの。メンバーは実際に旅行へ行った気分が伝わるように心がけながらマイクに向かっています。
お出かけの機会の少ない視覚障がい者に大好評
明朗会は月に2回発行される広報誌や障がい者向け会報、雑誌など7種類の印刷物を朗読し、会員約100名に送っています。なかでも好評なのが「奥さま手帳」の兵庫県内観光地のレポートの朗読です。
日帰り旅行やグルメなど、各地の温泉を巡ったり逸品を味わう特集ではその様子が思い浮かべられるように心がけながら朗読します。感情を込め過ぎて変な抑揚を付けるのは厳禁だそうで、一言一言分りやすい言い回しに努めています。
メンバーは冊子を開けたときのあの感動を声で届けたいと話しています。自分が住む県の身近な話題について思いを巡らせながらテープを聞く人たちの笑顔が見えてきそうですね。
神戸新聞ニュース神戸新聞:奥さま手帳