SNS革命の主役は10代
非営利組織のソーシャルメディア戦略は、10代からの寄付や、サポーターの獲得に効果的。
アメリカに拠点を置く非営利組織World Visionが昨年行った調査で、そんな結果があきらかになった。それによると、調査対象となった非営利組織の56パーセントが、ソーシャルメディアの活用によって、青少年世代に活動の重要性を理解してもらい、新たな寄付やサポーターの獲得につなげることができたと回答した。
同団体は、前年も同様の調査を行っており、そのときは44パーセントだった。1年間で12パーセントも増加しており、ソーシャルメディアのポテンシャルの高さを示す結果といえる。
Charity News Xperedonによると、アメリカで行われた別のオンライン調査でも、13歳から17歳までの青少年の間でフェイスブックやツイッターが、大きな宣伝ツールになっていることが証明されたという。
アラブの春や昨年の反原発デモの拡大に活用されたソーシャルメディア。手間も費用もかからず、情報を伝播することのできるツールを活用しない手はない。
World Visionは、30Hour Famine という飢餓撲滅キャンペーンを展開しており、フェイスブックやツイッターを活用して、アメリカ全土から10代の寄付者や、ホームレス支援のサポーターを集めようとしているところだ。このプロジェクトでは、去年も9800ドルの収益をあげている。
ネット漬けを心配する団体も
こうして、ソーシャルメディアへの期待が高まる一方、青少年たちが、多くの時間をオンラインのために費やしてしまうことを、懸念する団体もある。
イギリスの非営利組織The National Children's Bureauは、子どもたちが外で遊ぶためのプレイデイを企画している。アメリカでは、KaBOOM!という団体が、子どもが遊べる公園づくりを進めており、子どもの外遊びを推奨している。
だが、こうした活動の周知もオンラインを活用するのが手っ取り早い。というのは皮肉な話である。

Charity News Xperedon
http://www.xperedon.com/news_2081World Vision
http://www.worldvision.org/The National Children's Bureau
http://www.ncb.org.uk/KaBOOM!
http://kaboom.org/