職業:看護師 赴任先:コンゴ民主共和国
貧困や紛争に苦しむ地域で医療活動を行う国際的人道支援団体「国境なき医師団(MSF)」(フランス)は、スタッフの体験談を一般の人とシェアするためのイベントを開催すると告知。告知文では今回のスタッフの赴任先であったコンゴ民主共和国の厳しい情勢とMSFの活動が紹介されている。
今回体験談をシェアするのは看護師のイザベルさん。アフリカ、コンゴ民主共和国での6週間のミッションを終えて帰国。ストラスブールのカフェダイニングにてイベントに参加する。
紛争が絶えない東部
イザベルさんが赴いたのはコンゴ民主共和国。今も東部の地域は平和とは縁遠く絶え間ない紛争に苦しめられているという。豊かな地下資源を有するにもかかわらず利権が絡み政府軍と反政府軍との間で激しい争いが繰り広げられている。
頻発する軍事行動、略奪、性的暴行はしばしば市民やNGOをも標的とし、大勢の人々が避難を余儀なくされているという。
必要な医療物資は整っているのにも関わらず、インフラの未整備や有能な専門スタッフの不足などにより人道支援行為も思うようには進まず、同国の保健衛生システムの遅れを痛感するという。
MSFは2005年より北キヴ州ルツルにて保健省と共に総合病院(280床)内で活動を開始。2010年10月には移動式の無料診療所を開設した。記録では2011年、14.400人以上の患者が同診療所に収容されたということだ。そのうちの41パーセントは子供であり、その90パーセントはマラリアか栄養失調を患っていたという。

国境なき医師団(MSF)
http://www.msf.fr/actualite/