きらびやかな世界の裏に醜い現実
シャネルが、プラダが、エルメスが、最低レベルの評価を受けた。
これは、国際的な環境保護団体グリーン・ピースが行った、大手ファッションブランドの環境意識調査を受けたもの。
ほかの産業とおなじく、きらびやかなファッション業界の裏でも、生産活動がさまざまな環境破壊を起こしている。
靴、バッグ、ベルトなどの革製品の製造は、アマゾンの動物の命を奪うと同時に、森林を破壊している。テキスタイル産業で使われている化学薬品は、水資源を汚染している。また、過剰な包装は、アジア地域の森林破壊につながっているという。
これを懸念したグリーン・ピースのイタリア事務局は、昨年11月初め、大手ファッションブランド15社に対し、各社の環境方針について25の質問を送った。
権威失墜のシャネル、プラダ
その回答の結果を公開しているのが、下記サイトthefashionduel.comだ。調査の対象となったファッションブランドの名前があげられ、環境対策への積極度が高い順に、緑、黄色、赤、黒で格付けされている。
これによると、シャネル、プラダ、エルメスなどからは、無回答の部分が多く、説明責任を果たしていないことから、最低ランクに格付けされた。
唯一、最高評価を受けたのは、バレンティーノ。同社は、今月6日、2020年までに、製造工程からすべての化学薬品を削減する方針を示すなど、思い切った環境対策を行うことを宣言した。
グリーン・ピースは、同社への期待をこめ、ホームページで「もし、バレンティーノができるのだとしたら、ほかのブランドはなぜできないのか? 美しいファッションは、地球を犠牲にするものではないはずだ」と訴えている。

thefashionduel.com
http://en.thefashionduel.com/グリーン・ピース
http://www.greenpeace.org/international/en/news/