不法占拠エリアで
毎年、多数のデング熱患者が発生しているフィリピンの健康省が、企業と合同で、貧困コミュニティのデング熱予防プロジェクトに着手した。
SUN STARによると、この取り組みはマニラ首都圏にあるパサイ市のバランガイ201で行われた。ここは農村から都市に出てきたものの定期収入がなく、街の一角を不法占拠して暮らしている住民たちから構成されているスラムだ。
住民たちは、デング熱を媒介する蚊を効率よく捕獲するわなのつくり方を学んだ。これは清潔な水、ブラウンシュガー、パン酵母を混ぜてプラスチックボトルに入れたもの。低コストで簡単につくることができる。
このわなから発生する二酸化炭素が蚊をおびきよせ、捕獲することができ、2週間で数百匹の蚊を退治することが可能だという。
約20%がスラムで発生
WHOは、世界の蚊を媒介する伝染病として、デング熱はマラリアよりも拡大が早いと発表しており、125か国で5000万人がり患しているという。
フィリピンの健康省は、デング熱のり患者数は2012年1月~10月までで13万2046人にのぼり、昨年の同時期にくらべて、約25%増加していると発表している。とくに人口が密集したスラムが多いマニラ首都圏では、衛生環境の悪さから、り患者数が多く、全体の約20%を占めるという。

SUN STAR
http://www.sunstar.com.ph/breaking-news/2013/01/25/