「豊かなドイツ」のイメージはいまや……
海外サイト「coopération」は、ドイツの福祉団体「Wohlfahrtsverband」がまとめたドイツの貧困化について報じている。
ドイツと言えば、模範的な社会システムに守られた豊かな国、というイメージが強いのではないだろうか。しかし最近公表された複数の調査結果は「豊かなドイツ」のイメージを一瞬にして吹き飛ばしてしまうかもしれない。
ドイツの複数の福祉団体は近年の貧困化に対する政府の怠慢を非難している。Wohlfahrtsverbandはそれらの団体の声をまとめドイツの貧困化の状況を公表した。
image by dirk@vorderstrasse.deひろがる格差
近年のドイツの貧困化は記録的なものであり、ドイツ当局の速やかな対策が求められている。具体的には最低賃金制度の制定、社会保障費、特に失業手当の引き上げなどである。
失業、貧困のリスクは過去最高を記録しており、調査によるとドイツ全体で1600万人が貧困状態、または貧困に陥りそうな状態であるという。これは実にドイツ国民の5分の1にあたる数値である。
メルケル政権下において、低所得者層、退職者、移民などがもっとも貧困化に苦しんでおり、格差社会がますます深刻化しているという。

coopération
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