3つの「ゼロ目標」
11月30日付けの海外サイト「Journal des Femmes」他多数は、12月1日の「世界エイズデー」について報道している。
世界エイズデーは1988年にWHO(世界保健機関)が定めた国際デーの1つであり、エイズの蔓延防止と患者への偏見解消を主軸に据えている。
世界エイズデーでは「HIVの新規感染者ゼロ」「差別ゼロ」「エイズによる死亡ゼロ」という3つの「ゼロ目標」を掲げている。
image by Daniel Voyager抗レトロウィルス治療薬
WHOの発表によると、2011年のHIV新規感染者は250万人であり、これは10年前と比較すると70万人の減少、また2011年にエイズによる死亡者数は170万人でありこれは2005年と比較すると60万人ほど減少しているという。
こうした傾向の背景には、血中のHIVを減少させる抗レトロウィルス治療薬の普及があると考えられている。多くの国が経済的な問題に直面しつつも抗レトロウィルス治療薬による治療にアクセスしている。
妊婦と子供にも治療を
しかしユニセフの公式発表によると、妊娠中の女性と子供の加療率は依然低く、治療を受けられているのは妊婦の3分の1,子供にいたっては3分の1以下という結果であり、成人の加療率54パーセントには遠く及ばない。
HIVに感染している妊娠中の女性が何の治療も受けなかった場合、約半数の子供は母子感染を免れることはできず、生後2年で死亡するという。
ユニセフはHIV感染の予防が何より大事だとしつつも、罹患してしまったすべての人が必要な時に必要な治療を受けられる体制を作らなくてはならないと述べている。
Journal des Femmes
http://sante.journaldesfemmes.com/