内戦が続くシリア
アサド政権下にある政府軍と反体制派による内戦が続くシリアで、これまでに戦闘の犠牲になった人は4万人、避難を余儀なくされ難民となった人は50万人とも言われている。しかし実際はさらに多くの人びとが内戦の被害に遭っていると思われる。
海外サイト「TF1 NEWS」は、冬の到来と資金不足によって危機的状況に立たされているシリア人のための避難キャンプの様子を報道している。
image by FreedomHouseヨルダン北部、ザータリ避難所
今夏ヨルダン北部にオープンしたザータリ避難所にやってきたのは大部分が4〜5人の子供を連れた女性だ。夫は内戦の続く危険なシリアで働き、家を守らなくてはいけないという。この避難所がオープンしたのが夏であったため、多くの人が軽装で必要最低限のものしか持たずにやってきた。砂漠の真ん中に建つこのキャンプは冬の寒さが厳しさを増し危機的状況に陥っているという。
現地ユニセフの報告によると、薬品やワクチンに加えて暖かい衣類と靴、特に乳児用の防寒具が不足しているという。ザータリ避難所では難民となった子供たちのために教育の場、ワクチン、飲用水などが提供されてきたが、資金不足により今後の活動に支障が出るおそれもあるという。
ユニセフの呼びかけによると必要な資金は9200万ユーロほどであるが、現在のところ集まっている寄付金は3500万ユーロほどであるという。日本からは日本ユニセフ協会の「人道危機緊急募金」を通じて寄付することができる。

TF1 NEWS
http://lci.tf1.fr/日本ユニセフ協会
http://www.unicef.or.jp/