日本もひとごとではない!
16歳から19歳の子どものうち5人に1人が、11歳の子どもに求められるレベルより読み書き能力が低い。
これを聞いて、どこか途上国を思い浮かべるだろうか?ところが、これはイギリスの最近の統計値なのだ。公式発表によると、イングランドでは、510万人の若者が、読み書き能力が11歳の子ども以下だという。これは人口の15%にあたる。
これには、児童期からテレビやネットにアクセスすることが増え、読書離れが進んだことが背景にあるとみられる。
イギリス国内で読書を推進する団体、リーディング・エージェンシーは大人のリテラシーを高めるため、プログラムの拡大を計画している。
同団体では、2008年から、ひとりでは読書習慣をつけるのが難しいという市民をサポートする目的で「シックス・ブック・チャレンジ」という読書会を開いてきた。
出会いを楽しみに読書を継続
参加者は毎回6冊の本を選び、この会に参加する。読んだあとは、読書日記もつけていく。
読書会は、参加者の職場や図書館のほか、刑務所や少年院のなかでも開かれる。読書を通して、さまざまな人との出会いを楽しみ、また出会いの楽しみをモチベーションとして、読書を継続させることがねらいだ。
このプログラムには、今年、約2万3500人の人々が参加している。リーディング・エージェンシーは、今後5年間で参加者を2倍に増やし、国民の読み書き能力低下に歯止めをかけたいという。
「読書は私の人生を変えました。本を読むことで人生が豊かになることまちがいなしです」とリーディング・エージェンシーのスタッフは語る。

リーディング・エージェンシー
http://readingagency.org.uk/