改善も目標値には届かず
2015年までの目標として、国連が掲げている「ミレニアム開発目標」。そのひとつは5歳未満の乳幼児の死亡率を1990年比で3分の2程度引き下げるというものだ。
早くも目標の期限が迫っているが、現状はどうなのだろうか。もともと乳幼児死亡率の高い国のひとつインドでは1990年の時点で、5歳未満のうちに亡くなる子どもの割合は、1000人中81人だった。この割合は2011年には、1000人中47人にまで減少している。しかし、このペースでは目標値にはまだ届きそうにない。
頼れる医療スタッフを増やせ
インドのビハール州の政府は、現在、ユニセフからサポートを受け、新生児と母親のヘルスケア改善のプロジェクトに取り組んでいる。「スキルスラボ」というこのプロジェクトは、子どもや母親のマネキンを使い模擬診療をしてみせながら、地域の医療関係者たちをトレーニングするものだ。
コースは3か月間にわたって、4、5人のグループごとに行われる。「私は殺菌がまの使い方を教わりました。トレーニング初日は、質問の半分しか答えることができませんでしたが、今では、すべての質問に正しく答えることができます」。と参加者の一人は答える。
スタートしてから1年足らずで、約1130人のスタッフがこのトレーニングを修了している。「ぜひ、この動きを国レベルに広げていきたい」とユニセフ職員は語る。

ユニセフ
http://www.unicef.org/infobycountry/india_66412.html