改修工事費の一部を募金で
大阪の魅力を伝えるための観光施設として、改修工事が行われている山本能楽堂。22日に改修費の一部を民間から募るため、デザイナーのコシノヒロコさんらが会見を開いた。
山本能楽堂は、1927年に現代表理事で能楽師の山本章弘氏の先代、山本博之氏が設立した。一度は大阪大空襲のため焼失したが、1950年に再建。2006年には国の登録有形文化財に指定されている。
人の手で文化を守りたい
耐震面の不安などから工事を計画した能楽堂。2011年に始まった文化庁の「重要文化財建造物等公開活用事業」に選ばれ、地域活性化を担う観光施設として公開活用するための補助を受けることとなった。総工費1億5千万円のうち、補助金、自己資金を除く不足分の5千万円程度を今回の募金で賄う予定だ。
耐震補強や客席、トイレ、空調などの設備や、LED照明の設置など工事は来年度まで続く。
大阪日日新聞の取材によると、コシノヒロコさんは、祖父の影響で幼少期から歌舞伎や能などの伝統芸能に親しんできたことから、
譜面や指揮なしで呼吸を合わせる『間』に代表される日本人のセンスや五感は、海外からも高く評価されている。多くの人にこのすばらしい芸能を知ってもらい、人の手で文化を守りたい
と募金のアピールをした。

山本能楽堂
http://www.noh-theater.com/大阪日日新聞
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