厳しい冬はもうそこまでやって来ている
11月23日付けの海外サイト「Portail de la Solidarité internationale」は、極寒の冬が近付くレバノンにおけるシリア難民支援の様子を報じている。
シリア騒乱が深刻化し、身の安全のため沢山のシリア人が周辺諸国へ入国しシリア難民となっている。シリア難民を受け容れている国の一つレバノンでは、最近夜間の気温が零下となる日もありシリア難民たちは不安な毎日を送っている。
image by FreedomHouseシリアの爆撃を逃れて
シリア首都ダマスカスの郊外で生まれ育った21歳のLanaさんは、現在3か月になる娘が寒い冬を無事越せるかどうか心配だ。Lanaさんがシリアを脱出しようと決意したのは娘がわずか生後10日の時点だったという。ダマスカスが爆撃され、娘の身の安全を確保するためにシリアを離れレバノンへ入国した。
それから2か月、彼女は娘と共にレバノンの山あいの地域Taalabayaで生活している。しかし日に日に寒くなり、娘の健康が非常に心配だという。暖房器具や毛布の支給を申し出てみたが未だに受理されていないという。
厳しい難民生活
そこでUNHCR(国連難民高等弁務官事務所)と複数のNGOは11万人ともいわれるシリア難民の冬支度に着手した。UNHCRベイルート支局の広報担当者はこのシリア難民の寒さ対策が現在の優先事項であると語っている。
レバノンのシリア難民たちは今、ガラスがはめられていない吹きさらしの学校や公共施設で寝起きしているという。UNHCRは来週中にもこれらの施設の修理にとりかかると述べている。

Portail de la Solidarité internationale
http://www.portail-humanitaire.org/