実力十分の勇敢な女性
来年の3月1~7日、世界ウーマンズデーにあわせて、ネパールとアフリカの女性たちのチームが、アフリカの屋根といわれているキリマンジャロに登る。この活動を通して、女性の教育の重要性を世界に訴えるつもりだ。
WFP(世界食糧計画)によると、メンバーの一人、ネパール人の二ム・ドマさん(21歳)は、子どものころ同団体の学校給食支援のおかげで、学校を卒業した。
ヒマラヤで生まれ育った彼女は、幼いころから世界を冒険することを夢みていた。2008年、17歳のとき、二ム・ドマさんは10人の女性チームに加わり、WFPのサポートを受けてエベレスト山頂に到達した。このチームは、その後、オーストラリアのコジオスコ、ヨーロッパのエルブルースの山頂にも到達し、すでに三大陸の最高峰到達を成し遂げている。
「WFPの学校給食プログラムがなかったら今の私はなかったと思います。 今は、冒険をするという夢がかなって、とても幸せです。がんばれば夢はかなうということを、子どもたち、少女たちに伝えたい」とニム・ドマさんはいう。
キリマンジャロ登頂前にも学校訪問
ニム・ドマさんとチームメイトは、トレーニング以外の時間、頻繁に学校を訪ねて、子どもと一緒の時間を過ごし、教育の大切さや、自分たちの経験を話している。キリマンジャロ登頂前にも、タンザニアの学校を訪問する予定だ。
「タンザニアとネパールは、地理的に離れていて文化もまったく違う国ですが、どちらの国でも女性たち、とくに少女たちは差別的な扱いを受けています。タンザニアもネパールと同じような発展途上国。もっとタンザニアのことを勉強して、地域の人々と交流したい」とニム・ドマさんは意気込みを語る。
ちなみに、二ム・ドマさんは、世界の七大高峰全制覇をめざしている。WFPの給食支援は、未来の偉大な登山家、活動家を生んだのかもしれない。

WFP(世界食糧計画)
http://www.wfp.org/stories/nepal-sky-limit-school-meals-girl