爆弾テロで多くの犠牲者
10月24日付けの海外サイト「L’Orient LE JOUR.com」は、先週金曜にレバノンで起きた爆弾テロの犠牲者を救うために協力を惜しまなかったレバノンの人びとの姿を報じている。
レバノン国内では親シリア派と反シリア派の間で深刻な対立が続いており、先週19日には大規模な自動車爆弾テロが発生し、多くの負傷者が出た。犠牲となった人びとを救うためには大量の血液が必要だったため、「Donner Sang Comter」という血液のドネーションを専門とする団体が広く市民に献血を求めた。
フェイスブックとツイッターで献血協力者を募る
その際に情報拡散の媒体となったのがフェイスブックとツイッターであったという。それらのソーシャルネットワーキングサービスを利用していた市民らは、献血の呼びかけを目にするやいなやテロ現場から最も近い病院に献血を志願するため殺到したという。その様子はリンク先に掲載された当日の写真で確認することができる。
あまりにも多くの人が駆けつけたため、献血を呼びかけた団体では自宅待機をよびかけるメッセージを発信したほどだったということだ。
そして呼びかけから1時間後、3度目のメッセージが配信され、全ての病院で必要な血液が集まったことが報告された。
インターネットの世界はとかく「仮想現実空間」などと言われるが、レバノンの人びとの「つながり」は「現実」の命を救ったのである。災害の際にソーシャルネットワークがいかに有用であるかが証明されたのは勿論であるが、大勢のレバノン人が同胞を救うために躊躇なく行動にでたことが強く印象に残る一件ではないだろうか。

L’Orient LE JOUR.com
http://www.lorientlejour.com/Donner Sang Comter
http://www.dsclebanon.org/