京大・山中教授にノーベル賞
8日、スウェーデン・カロンリスカ研究所が、iPS細胞(新型万能細胞)を作製した京都大学iPS細胞研究所所長の山中伸弥教授と、イギリスのジョン・カートン教授に2012年のノーベル生理学・医学賞を贈呈することを発表した。
山中教授は2006年8月にマウスのiPS細胞の作製を報告した論文の発表からわずか6年での受賞となった。
京都大学iPS研究所では、2007年に京都大学の山中教授らの研究により、人間の皮膚細胞から、神経や心臓などのさまざまな細胞を作り出すことのできる新しい細胞である人工多機能幹(iPS)細胞の樹立に世界ではじめて成功し、病気の原因の解明や有効な薬の開発だけでなく、再生医療への応用が世界的に期待されている。
再生医療研究に立ちはだかる壁
しかし、再生医療への応用の前にはさまざまな課題が立ちはだかり、課題の克服が緊急事項となっている現状を踏まえ、世界最高レベルの研究をさらに推進するために、国内外の優秀な研究者との連携、研究環境の充実に多額の研究・運営資金が必要とされる。
京都大学iPS細胞研究所では、京都大学基金の中に「iPS細胞研究基金」を創設、平成21年4月~31年3月までの10年間で各年度5億円の目標額を設定、京大基金、CiRA(京大iPS細胞研究所)のホームページ上などからの寄付の申し込みを募集している。
寄付者には、iPS細胞研究所エントランスホールにて同意者の名前を掲示、CiRAが発行するニュースレター(季刊)、概要パンフレット、「幹細胞ハンドブック」、主催イベントの案内などが送付される。

CiRA
http://www.cira.kyoto-u.ac.jp/京都大学基金
http://www.kikin.kyoto-u.ac.jp/