突然逝った息子そのとき両親は
マレーシアで、臓器提供についてのPRを目的としたチャリティウォーキング大会が開かれ、150人以上の人々が参加し、2.2㎞の距離を歩いた。このイベントは、Penang病院とPenang病院移植リソースセンターの共催によって行われたもの。
このチャリティウォーキング大会で、一組の夫婦が表彰を受けた。The star onlineによると、二人の息子ポサガンさんは18歳の若さで今年7月に亡くなった。学校からバイクに乗って帰宅する途中で事故にあった。二つの病院に運ばれたが、7月7日に脳死と診断された。
突然の訃報に悲嘆にくれる両親だったが、自分の息子の死によってほかの人の命を救うことができることに気づき、ほかの人の役に立ちたいと、息子の臓器を提供することに同意した。
もう一度息子が生き直せるから
父親はこう語る。「簡単な決断ではありませんでした。息子は生きていたとき、臓器移植のドナーに登録していませんでした。しかし、妻と私は、それでも息子の臓器を提供することにしました」。
看護師をしている母親はこう言う。 「数千人の患者さんが助けを必要としていて、息子の臓器によって救われる人がいるのを知っていましたから。臓器を提供することで、彼はもう一度生きることができると思いました」と語った。
マレーシアでは、今年8月末の時点で、20万人以上の人々が臓器移植のドナーとして登録している。ちなみに、日本臓器移植ネットワークによると、日本で臓器提供の意思を表明している人は先月末の時点で約11万3000人となっている。10月は臓器移植普及推進月間。これを機に私たちも臓器提供についてあらためて考えてみるのもよいかもしれない。

The star online
http://thestar.com.my/news/story.asp?file=/2012/10/8/日本臓器移植ネットワーク
http://www.jotnw.or.jp/