イスラム系勢力の台頭で追いつめられる女性たち
10月9日付けの海外サイト「ELLE」では、現在マリ北部を実効支配するイスラム系勢力によって住民の女性とその子供たちが大変辛い状況にあるという事実を報じている。状況を仔細に語ったのは、フランスを代表する作家、エリック・オルセナ氏だ。
3月に同国で起こったクーデターの後マリ北部のトンブクトゥを実効支配しているのはイスラム系反政府勢力「アンサール・ディーン」だ。そして「イスラム法」の名のもとに女性たちは投獄、強姦、殺害などの被害者となっているのだという。
image by emilio labradorマリ北部を脱出した女性の証言
アンサール・ディーンの支配下から逃れてきた女性の証言によると、現在のマリ北部の女性の生活環境は劣悪だという。若い女性はスポーツをすることさえ禁じられ、結婚はすべて男性側で決められてしまう。ベールの着用を拒否すれば棒で殴打されるか耳を削ぎ落される可能性まであるのだという。
支援が必要不可欠
多くの女性は子供連れでマリ南部へ難民となって流れていくのだという。その数はいまや174000人ともいわれ、多くの場合避難先でも貧困状態にあり自活できない状況だという。栄養失調やマラリアの対策も必要であるという。ユニセフの支援をうける15ほどの国際NGOの活動と集まった寄付によって難民となった人々を支えている。
エリック・オルセナ氏は最後に「我々はマリ女性の戦いに無関心でいてはいけないのだ!」と述べている。

ELLE
http://www.elle.fr/Societe/