性の話はタブー
国際的なNGOセーブ・ザ・チルドレンは、イエメンで子どもを対象にした性教育とリプロダクティブヘルス(性と生殖に関する健康)のトレーニングを行っている。
イスラム教徒の国イエメンでは、性の話題をタブーとする風潮が強く、子どもたちが適切な性についての知識を得る機会は少ない。そのために、子どもたちが不適切な性行為から身を守れない事態が起きている。
セーブ・ザ・チルドレンがある都市で保健師を対象に行った最新の調査によると、「望まない性行為を強いられている子どもがいるのを知っている」という回答は20%にのぼった。
学校に行かれなくなる女子生徒も?
yementimesによると、先週火曜日セーブ・ザ・チルドレンとイエメン女性連合らが「学校教育にリプロダクティブヘルスを」と題したシンポジウムを開催し、セーブ・ザ・チルドレンのトレーニングに参加した子どもたちと教師、保護者らが出席したという。
会場では、終始子どもによる活発な議論が行われた。15歳の子どもは、「インターネットや友達から誤った情報で聞くのではなく、学校で適切な知識を学ぶことが大切だ」と話す。
厳しい現実を知らせる発言も出た。ある学校の生徒会長をつとめる女子生徒は「女子生徒の2割は、リプロダクティブヘルスについての考え方を受け入れようとしません。先生も同じです。さらに悪いことに、もし女子生徒がリプロダクティブヘルスについて学校で教わったと母親に話すと、もう学校に行ってはいけませんと言われかねないのです」という。
一方、理解のある母親からは「難しいけれども、ほかの家庭にもリプロダクティブへルスについて話をして、広げていくことはできると思います」という意見も出た。
セーブ・ザ・チルドレンは、今後、教育保健省にリプロダクティブヘルスについて学ぶ重要性を訴えていくつもりだ。
yementimes
http://www.yementimes.com/en/1612/report/1465/セーブ・ザ・チルドレン
http://mena.savethechildren.se/MENA/What-we-do/