2度目のお盆を迎えて
東日本大震災で児童74人の死者・行方不明者を出した宮城県石巻市立大川小学校。津波で子どもたちの命を奪われた大川小の母たち8人が「ひまわりのおか」と題する絵本を岩崎書店より出版する。
絵本は震災後に小高い川堤にヒマワリを植え育て始めた母たちが、ヒマワリの成長と亡き子の姿を重ねつつ、8人の母たちが子どもに宛てた手紙を基に、一人一人の思い出が綴られている。
子どもに本を読んであげられる幸せ
「もっと笑顔見ていたかった」「たくさんのやさしさをありがとう」と、失った命を慈しむ言葉があふれるこの本を、震災コーナーではなく児童書コーナーに置いてほしい、と本をまとめた福田さんは考えている。
“子どもに絵本を読んであげられることが当たり前じゃない”ということを多くのお母さんに知ってもらえたら…。大人だけでなく幼子にも津波の恐ろしさを知ってほしい、との願いが込められている。
印税は行方不明の児童4人の捜索費用に充てられるという。どこかで眠っている4人が父母のもとに帰ることを願わずにはいられない。

岩崎書店「ひまわりのおか」
http://www.iwasakishoten.co.jp/products