すべての子どもに子どもらしい時間を
ほかのアジアの国に遅れ、今なお目覚ましい経済発展の兆しが見えないフィリピンでは、全人口の約3分の1が貧困ライン以下の生活を余儀なくされている。
国の経済が子どもに及ぼす影響は大きい。家族とともに路上で暮らす子ども、親から養育放棄される、虐待を受ける子どもが後を絶たないのが現状だ。
そんな子どもたちを支援するNGOのひとつ、バハイ・トゥルヤンでは、路上や貧困コミュニティで暮らす子どもたちの元を訪問し、心身の発達を促すアクティビティを行っている。また、家族の元で暮らせなくなった子たちが生活する定住ホームも運営している。
古雑誌がおしゃれなアクセサリーに
ほかのNGOと同様、どうやって運営を継続していくかは頭の痛い問題だ。バハイ・トゥルヤンでは寄付だけに頼るのではなく、少しでも自分たちで収入を生み出すため、いくつかの事業を行っている。
その一つが、定住ホームで暮らす少女たちによるアクセサリーの生産。12歳から18歳までの少女たちが放課後や休日につくっているのが上の写真のアクセサリーだ。
色がきれいでじょうぶにできていると、海外からの評価も高いアクセサリーだが、これはすべて古雑誌や広告の紙からつくられている正真正銘のエコ製品。
売上の半分は少女たちの自立準備金として積み立てられ、半分は組織の活動資金となる。自立生活を目前に控えた子も、まだあどけない少女も自分たちがつくった製品が販売され、収入が得られることに手ごたえを感じているようだ。
この製品は下記リンクのバハイ・トゥルヤンのオンラインショップか三鷹市観光情報スポット・カフェ風のえき店舗にて日本でも購入可能。
(編集部 野口和恵)

バハイ・トゥルヤン
http://bahaytuluyan.org/三鷹市観光情報スポットカフェ風のえき
http://cafe.kazenoeki.com/