死者100人以上
7月後半から今週にかけて、フィリピンではマニラ首都圏を中心に、台風9号(サオラー)とその後のモンスーンがもたらす豪雨によって深刻な洪水被害が広がった。
10日のインクワイラー紙の報道によると、7月末から水害や土砂崩れによって亡くなった人の数は確認されているだけで113人に上るという。
また被害は1850の市町村におよび、245万人が被害を受けた。3135軒が洪水によって、損壊している。
長引く災害の影響
マニラの天候は9日の夕方から回復し、多くの地域で復旧作業が始められている。しかし、マニラの一部と郊外の水田地帯ではいまだ住民たちが避難生活を余儀なくされている状態だ。
今回の被災者に対して、フィリピンの社会福祉省は、総額約4000万ペソ(8000万円)に上る緊急支援をおこなっているものの、あまりに被害が大きいため、救援物資が満足に行きわたっていないという。
日雇い労働者が多いフィリピンでは、こうした災害は庶民にとって死活問題となる。マニラから60キロ離れた農村地帯で、建設作業員として働く60歳の男性はインクワイラー紙の取材に対して「こんな被害は、数十年ぶり。今はとにかく食べ物がほしい。仕事にも行けないので、生活費が稼げないで困っている」と語った。
こうした状況を受けて、フィリピン国内外の企業やNGOが緊急支援を始めている。日本でも特定非営利活動法人ジャパン・プラット・フォームが支援決定を表明。下記のサイトで事業支援金の寄付を呼びかけている。
(編集部 野口和恵)

ジャパン・プラット・フォーム
http://www.japanplatform.org/mtnews/インクワイラー
http://newsinfo.inquirer.net/247285/