口減らしのために娘を嫁がせ
国際NGOプラン・インターナショナルが、バングラデッシュで、別れさせ屋ならぬ「ウェディング・バスター」というチームの活動を支援しているという。ウェディング・バスターの命題は、児童婚の撲滅だ。
バングラデッシュでは、66%の少女が家族の強いすすめによって18歳になる前に結婚する。中には10歳で結婚し、13歳で子どもを出産した少女もいるという。少女たちは、結婚と同時に自分たちの夢をあきらめて学校を退学する。
バングラデッシュでこれだけ児童婚が多いのは、貧しく子だくさんの家庭が多いためだ。家族たちは、口減らしのために娘を他家に嫁がせようとする。
しかし、学業を中断した少女たちが将来、安定した収入を得るのは難しい。結果的に児童婚がある限り、村は貧困の悪循環から抜け出せないのだ。
夢を取り戻した少女
ウェディング・バスターは、村の学校でディスカッションを行ったり、演劇をまじえたりして、少女の権利、教育の重要性を訴えている。ときには、地域の住民と一緒に、娘を嫁がせようとしている家を一軒一軒回って、説得を試みる。
プラン・インターナショナルの取材に応じたマヌファさん16歳は、ウェディング・バスターの働きによって、すんでのところで結婚を免れた一人だ。ウェディング・バスターが父親のもとに説得に来たことによって、父親が考えをあらため、結婚は中止になったのだ。
結婚が白紙になったマヌファさんは、今も嬉々として学校に通っている。学校をきちんと卒業して看護師になるのが、彼女の夢だ。

プラン・インターナショナル
http://plan-international.org/about-plan/resources/