執念が勝ち取った勝利
昨年から続いていた環境保護団体と世界の大企業との闘いは、環境保護団体に軍配があがった。
昨年7月から、国際NGOグリーンピースは、大手石油メジャー、シェル石油に北極海での石油の掘削作業中止を求め、北極圏に聖域をつくるべきだと署名活動を行ってきた。その数は、今日までに275万人に達した。
昨年12月には、シェルグループのガソリンスタンド13店舗の隣に新店舗出店を計画していた、イギリスの大手スーパー、ウェイトローズに対しても、シェルとのパートナーシップを解消するよう求め、抗議のメールが殺到したウェイトローズは、シェル石油とのスピード離婚に踏み切った。
シェル石油は、最初のうちこそ、グリーンピースらエコロジストたちからの抗議に対し「あくまで環境に配慮した開発だ」と主張していたが、外堀を埋められるにしたがって、態度は軟化し、先日、北極での掘削作業を少なくとも今年じゅうはおこなわないことを表明した。
次のターゲットはオバマ氏
しかし、グリーンピースの闘いはまだ終わっていない。
あの手この手で、シェル石油の動きを封じこめても、まだ北極海の資源を利用しようと、考えている企業は山ほどある。グリーンピースは、今後、世界の投資家たちに向けた、環境啓蒙活動に力を入れ、環境破壊を促進するような会社には投資をしないように呼びかけていきたいと考えている。
また、アメリカのオバマ大統領に対してもロビー活動をおこない、北極海での、石油の掘削はじめ、生態系への影響が大きい近代式漁業などについても禁止を求めるつもりだ。世界の経済大国の決断は、ほかの国にも大きな影響を与えるだろう。オバマ大統領の言動が注目される。

Charity News Xperedon
http://www.xperedon.com/news_2106グリーンピース
http://www.greenpeace.org/international/en/