鉱山での労働環境
人権侵害に関する調査報告に取り組む国際NGO「ヒューマン・ライツ・ウォッチ」が、ザンビアの鉱山における坑夫達の労働条件が劣悪だとして改善を求め告発している。アフリカの鉱山には巨万の富が眠っているが、近年のアフリカ大陸の経済発展のうらで、ヒエラルキーの下部に位置する労働者たちの労働条件は人権を尊重した内容とは言えないようだ。
2011年9月に始まったマイケル・サタ大統領政権は、労働者の権利の向上のための取り組みを強化させるため鉱山での監視業務を支援すると約束した。確かに事態はいくらか好転したが、労働者の権利を守るという観点から言えば現状はまだまだ納得できる状態ではないという。
坑夫へのヒアリング
ヒューマン・ライツ・ウォッチは中国系の鉱山会社で働く坑夫31名に労働環境についてのヒアリングを行った。
まず以前と比べて改善された点として、労働時間の削減と組合が尊重されるようになったことがあげられた。
相変わらず改善されない点としては、落石が頻繁に起こる非常に危険な場所での労働、重い装備、厳しい暑さに晒されながらの労働、酸による化学火傷の危険性などがあげられた。
坑夫たちは大変危険な状況で、常に健康被害への不安と戦いながら労働しているのだという。

ヒューマン・ライツ・ウォッチ
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