崩壊するギリシャの医療システム
スイス赤十字社は、ギリシャ向け輸血用血液の量を段階的に減らしていくことを発表した。「20minutes online」他複数メディアが報じている。
ギリシャの医療システムは崩壊への道を歩んでいるようだ。同国に押し寄せた金融危機の影響でギリシャ政府は2010年以降、政府予算に占める医療費の割合を3割カットしてしまった。それ以来ギリシャの病院では医療物資の請求に対する未払いが頻発し、今では病院への薬品の配送がストップしている状態だという。
image by makelessnoise諸経費の未払いが続き...
そんな中、これまでギリシャ向けに輸血用の血液を提供してきたスイス赤十字社が苦渋の決断を迫られることとなった。血液自体は献血により集められたため無償でギリシャに提供してきたが、配送費や管理費などの未払いが続いたためこれまで通りに血液を提供することは困難であるとスイス赤十字社は判断した。
2015年から2020年の間に段階的に血液の配送量を半分にまで減らすという。スイス赤十字社は輸血用バッグを年間3万セットギリシャへ提供してきたが、2011年には未払い金が400万ユーロにまで膨らんでいたという。

20minuts online
http://www.20min.ch/スイス赤十字社
http://www.redcross.ch/index-fr.php