木を植えた男
岩手県陸前高田市では、大津波に耐えた「奇跡の一本松」が復元しようとしている。物を語らずにたたずむ木が、不思議と人の心をなぐさめることがある。
所変わって、イギリス、ヘレフォードでは「お父さんの思い出に木を植えよう」というキャンペーンが始まった。これは「UK ツリー・ファンド」という基金が推進しているもの。2011年に亡くなった、ヘレフォードにあるイギリス最大規模の園芸会社の前社長、故ピーター・ウィリアムソン氏の栄誉を称えて、設立された基金だ。
ウィリアムソン氏は、一生のうちで約6000万本の木の生長を見届けてきたといわれる。
娘のヘザー・ウィリアムソンさんは、「父は樹木に関して、並々ならぬ愛情を持っていた。樹木はただの景観の一部ではなく、人間に健康と繁栄をもたらすエコシステムを守る重要な役割を担っているのだと話していた。つねに樹木に敬意を持って世話をしていた」とCharity News Xperedonに語った。
一人の行動がイギリス全土へ
キャンペーンに先がけて、ヘザーさんは去年、ピーター氏の功績を称えて、地域の劇場の庭に桜の木を市街地に父親の記念樹を植えた。
UK ツリー・ファンドは、ヘレフォード地区の環境維持、美観のための植樹を目的として、寄付を募っている。
家族との絆を深め、環境保全と、街の美化にも貢献するこの活動。コミュニティ単位でおこなうことで、地域の連帯感を強くすることもできるだろう。
まだ始まったばかりの取り組みだが、主催者は、イギリスじゅうに、この活動を広げていきたいと考えている。

Charity News Xperedon
http://www.xperedon.com/news_2089