難民支援団体による報告書
紛争が激化する中東シリアで、特に女性と少女の国外逃亡が急激に増加している。アメリカの難民支援NGO「国際救援委員会(International Rescue Committee)」は、報告書の中でレイプがシリア人亡命の主要な動機の一つとなっていることを発表している。
リビアとヨルダンで避難生活を送るシリア人へ実施したアンケートによると、家族とともに逃亡せざるをえない最大の理由として女性や少女へのレイプが挙げられたという。国際救援委員会ではこの憂慮すべき事態を解決すべく迅速な行動を呼びかけている。
家族の目の前で
聞き取り調査によると、多くの女性や少女は家族の目の前で武装した男性から性的暴力を受けたという。暴力は多くの場合複数の男性によって行われ、ある証言者によると被害者はその後連れ去られ、拷問され、殺害されこともあるという。
生き延びた被害者であっても、社会的立場や家族の不名誉となることを恐れそのことについて話そうとする人はほとんどいないという。
国連難民高等弁務官事務所によると、昨年12月11日から今年1月11までの1か月間の集計で、シリア難民の数は10万人以上に達したということである。

国際救援委員会(International Rescue Committee)
http://www.rescue.org/