世界でいちばん新しい国を応援
総選挙のかげに隠れて国内のメディアでは報道されていないが、日本政府は今月4日、WFP(世界食糧計画)に対して、約312万5000ドル、日本円にして約2億5000万円を南スーダン共和国の食糧支援のために投じることを約束した。
南スーダン共和国は、昨年7月に誕生したばかりの世界でいちばん新しい国。しかし、今年4月にはスーダン政府と国境をめぐる武力衝突も起きるなど、混乱が続いている。さらにスーダンから流れてくる難民や、隣国の難民キャンプから故郷に帰ってくる帰還民の数も増え続けており、食糧不足に陥っているという。
今回の支援について日本側は、今現在、苦しんでいる人のことを思い、決定したものだとのべたうえで、「南スーダンは、農業の分野で高いポテンシャルをもっている。自分たちの力で食糧危機を克服することができるうえ、将来は世界でも有数の農業国となりえるだろう」と語った。
雨季にまにあう!と喜びの声
WFPは南スーダンで今年の初めから約250万人の帰還民と難民たちに支援を行ってきた。母と幼い子どもに対する栄養供給、学校給食の提供、生活再建プロジェクトなど、その活動は多岐にわたる。
南スーダンの事業を統括するWFPのクリス・ニコイ氏は、今回の寄付を受けたことで、今のうちに食糧を購入し、雨季の間、食糧へのアクセスができない場所に備蓄しておくことができる、と歓迎している。

WFP(世界食糧計画)
http://www.wfp.org/stories/