国境なき図書館の活動
11月29日付けの海外紙「Le Monde」電子版は、フランスの人道支援NGO「国境なき図書館」の活動を報じている。
国境なき図書館は、図書館を持たない発展途上地域に図書館を作るために結成されたフランスのNGOだ。2010年のハイチ大地震の際には被災地のポルトープランスに移動図書館をオープンさせ、多くの被災市民を支援した。
災害時に最優先されるのは人命救助、食料や衣類、避難所の確保である。しかしこれらの第一次救助が一旦保障された後、次は何が必要になってくるだろう?
被災地を精神面からサポート
ハイチ大地震の後、ハイチ政府は国境なき図書館に「早急な」図書館設置を要請した。国境なき図書館は実際地震発生の3日後から現地で活動を始めている。
つまりハイチ政府は読書や情報アクセス、地域住民のコミュニケーションの場として図書館が必須だと考えたのだ。
被災後食べるものや眠る場所が確保されたとしても、すぐに元の生活に戻れるわけではない。食料や衣類の提供、または医療行為の支援をコーディネートする団体は多数あるが、国境なき図書館が提供するような支援はまだまだ少ない。国境なき図書館は辛い避難所生活を精神面からサポートしている。
国境なき図書館はハイチでの経験をもとに世界各地へ向け、災害時の「読む」「書く」「情報アクセス」は緊急事項であるとの呼びかけを行っている。

Le Monde
http://www.lemonde.fr/国境なき図書館
http://www.bibliosansfrontieres.org/