眠っている才能を見つけたい
フィリピン・セブ市で、ストリートチルドレンたちがクリスマスに向け、演劇の猛特訓を受けている。
インクワイラー紙によると、この活動に参加しているのは、セブ市で活動するNGO トゥルンハアアン・サ・ダランの教育活動に参加しているストリートチルドレンたち。劇作家のエバンゲリオさんが新たに書きおろした「カント・パライソ(楽園の歌)」を12月に上演するため、稽古に励んでいる。
長年劇作家として活動してきたクラウディオ・アル・エバンゲリオさんは、地元の新聞で、トゥルンハアアン・サ・ダランの活動を知り、ストリートチルドレンを役者として、舞台に上げたいと考えた。「カント・パライソ」は、厳しい環境で暮らしてきたストリートチルドレンがクリスマスイブに温かい人たちに出会い、助けられる物語だという。
「家族が自慢できるような演技をしたい」
出演者の14人の子どもは、先月行われたオーディションによって選ばれた。メインキャストとして選ばれたアルビン・パゴボ君(17歳)は、キャストが発表されたときの気持ちをこう話す。
「最初はうれしさと、本当にこの役がこなせるかという緊張が混ざった気持ちでした。でも何があってもこの役をやりとおします。家族が自分のことを自慢に思ってくれるように演じたい。この機会を与えてくれたエバンゲリオさんには、本当に感謝しています」。
オーディションでは選ばれたなった子どもたちに対しても、希望者には練習への参加を認めている。しかし、「練習は厳しくやる」とエバンゲリオさんはいう。「ストリートチルドレン」ではなく、立派な役者たちとしてステージにあげたいという思いからだ。
公演場所はまだ決まっていないが、できることなら政府の協力を得てたくさんの人が集まる場所で上演したいとエバンゲリオさんはいう。

インクワイラー
http://newsinfo.inquirer.net/288142/