10年あまりで見えた確かな成果
国連の潘事務総長は、ミレニアム開発目標のうち、教育分野の達成に向けて15億ドルの予算を確保したことを発表した。ミレニアム開発目標では2015年までに、全ての子どもが男女とも初等教育で学び全課程を修了することを目標としている。
潘事務総長は、子どもたちが初等教育を受けることができれば、高等教育にすすむ足がかりとなり、その後の人生において成功することができるという。
ユネスコの調査によると、初等教育で学ぶことのできない子どもの数は、1990年代末には1億800万人だった。しかし最新の統計によるとこの数は6100万人にまで減っている。
また、地域によっては、女の子は家事労働の担い手と考えられ、学校に通わせてもらえないといった差別があるが、この男女間の格差も改善しているという。国連やパートナー団体、NGOらの尽力の成果といえるだろう。
1万5000人を大学までサポート
しかし、今もなお初等教育に進めない子どもたちをカバーするには、さらなる費用が必要だとみこまれており、パートナー団体からの資金援助が必要だ。すでに大規模な資本を持つ企業や、財団が協力を申し出ている。
ウェスタンユニオン財団は10億円の助成金提供を約束。マスターカードの奨学金制度では、5億万ドルの予算が設けられ、頭が良くても経済的な事情で学校に通うのが困難な1万5000人の子どもを支援する予定だ。とくにアフリカを対象としており、高校、大学までの学費をカバーする。

ユニセフ
http://www.unicef.org/media/media_65947.html