「シェルはまるで恐竜だ」
先週13日、世界的な環境保護団体グリーン・ピースがオランダで、大手石油メジャー、ロイヤル・ダッチ・シェルに北極圏での石油の掘削を中止するように求め、本社の入口を封鎖する、壁に横断幕を掲げる抗議行動を起こした。逮捕者も出る騒動となった。
シェルは、この夏にアラスカ北極圏で、新たな掘削作業を開始する予定だ。これに対し、オランダ支部長、シルビア・ボレン氏は、気候変動で北極海の氷の融解が顕著になっていることを指摘。シェルは自然破壊にあたり、温室効果ガスの排出につながる、石油の掘削をやめて、その数十億ドルの資金を再生可能エネルギーに投資するべきだと訴えた。
グリーン・ピースは、デジタルメディアなどを通じて、生物を犠牲にするようなシェルのビジネスモデルは時代遅れ、近代に取り残された恐竜のようだと訴えている。
逮捕者が出るも活動は続ける
13日、シェルの本社前には、70人の活動家集まり、彼らが考える、世界最大手シェルにふさわしい、持続可能なビジネスプランをつきつけた。45分後、バリケードはくずされた。
しかし、屋上には9人の活動家が残っており、壁を器用につたって“Stop Shell, Save the Arctic”の横断幕を壁に広げた。この9人は警官に取り押さえられた。ボレンとほかの3人の活動家も拘留された。
しかし、グリーン・ピースは、ホームページで、今後もこのキャンペーンをやめるつもりはないと明言している。北極海を守るというグリーン・ピースの活動には、世界じゅうで多くの人が共感しており、これまで80万人から寄付などの支援が集まっているという。

グリーン・ピース
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