“パチンコ中、車内放置”は立派な虐待
毎日のようにニュースで耳にする、乳幼児に対する虐待による痛ましい事件にうんざりしている人も多いだろう。「児童虐待」には、暴力などによる身体的虐待、育児放棄や車内放置などのネグレクトが挙げられ、自らの力で虐待から逃げられない子どもたちは死亡にいたる例も少なくない。
児童虐待防止の広報・啓発活動をおこなうNPO法人「児童虐待防止全国ネットワーク」によれば、児童相談所に寄せられる相談対応件数はここ20年で約50倍に達し、虐待による死亡事例は年間50件を超え、1週間に1人の子どもが命を落としているという。
助けてくれる大人がいることを知って
「児童虐待」は、日本だけの問題でなく世界中で起こっている。虐待を早めに発見・対応するためには被害者である子どもからのSOSも大事であるが、加害者である大人と一緒にいる場合、SOSを発信しにくかったり、誰に助けを求めてよいのか子どもには分からないことも。
スペインの「ANAR Foundation」は、加害者と一緒の時にも子どもだけにメッセージを伝える屋外看板を考え出した。大人とこどもの視線角度の違いを利用し、子どもの目線から見るとポスターの男の子の顔に殴られたようなアザが見え「もし誰かに傷つけられているなら、ここまで電話してきなさい」というメッセージも浮かび上がる。
何も悪くないのに日常的に殴られたり、兄弟の間でひどい差別があったり、食事をさせてもらえなかったり、虐待の形は様々。たとえ殴られなくても、体に傷がつかなくても、心がつらかったらSOS発信をしてほしい。

YouTube「ONLY FOR CHILDREN」
http://www.youtube.com/watch?feature=player_embeddedNPO法人「児童虐待防止全国ネットワーク」
http://www.orangeribbon.jp/about/child/data.php