福島の25年後を考える
思想家・東浩紀氏を中心に創業された出版社「ゲンロン」が、クラウドファンディング『CAMPFIRE』にて実施したプロジェクト「福島からチェルノブイリへ!津田+開沼+東が観光地化復興の実態を探るプロジェクト」が、過去最高の支援額を記録した。
「ゲンロン」は原発事故の風化防止・被災地復興の目的で、今から約25年後に除染の十分に進んだ福島第一原発とその周辺を観光地化する可能性について検討する『福島第一原発観光地化計画』を主宰しており、その一環としてチェルノブイリ取材をおこなう資金調達およびプロモーションのためにクラウドファンディングを実施した。
開始から4日で目標額100万円を達成、1ヶ月で600万円に
原発事故から27年になる今、チェルノブイリ原発の事故現場周辺は、ウクライナ政府の公認ツアーで見学することができる。
観光客は、何を求めてチェルノブイリを訪れるのか。
近隣住民や被害者たちは、そんな現状をどう感じているのか。
福島原発の事故を経験したわたしたちは、そこから何を学ぶべきなのか。
ジャーナリスト・津田大介氏、いわき市出身の社会学者・開沼博氏、発起人・東浩紀氏の3人が、実際に“観光客”として現地へ行ってチェルノブイリが観光地化した背景を探るというプロジェクトは、3月29日~4月30日までの期間で、延べ728人の支援者より、総額¥6,095,001の支援金が集まった。
「チェルノブイリの今を知って福島につなげたい」という世間の希望と関心の高さがうかがえる。チェルノブイリから学んだことが福島のこれからを作る活動に生かされることを期待したい。

CAMPFIRE「福島からチェルノブイリへ!津田+開沼+東が観光地化復興の実態を探るプロジェクト」
http://camp-fire.jp/projects/view/617ゲンロン「福島第一原発観光地化計画」
http://fukuichikankoproject.jp/