ロンドンを超える面積が消失
環境保護団体グリーンピースは、オンラインでブラジル、アマゾンの森を守るための署名運動を展開している。
ブラジルといえば、2014年のワールドカップ、2016年のオリンピックの開催地。好景気に沸く国内では、さらなる経済発展のために、大企業がアマゾンの森を開拓している。
狙いは、金などの地下資源や、穀物栽培に適した肥沃な土壌だ。グリーンピースのウェブサイトによると、2012年8月から2013年2月までの間に破壊された森林の面積は、ロンドンよりも広く、サッカー場23万7000個分にあたるという。
地球の肺を守れ
アマゾンは、希少な動植物たちの楽園だ。人類にまだ発見されていない生物も数多く生息しているだろうと推測されている。森林破壊が生態系に及ぼす影響は計り知れない。
また、アマゾンには、約2000万人の人々が暮らしている。そのなかには、数百年前とかわらない生活を続ける先住民族もふくまれる。アマゾンを開拓することは、自然に根差した人々の生活を奪い、生きる手立てを絶つことにもなる。
こうした状況を受けて、ブラジルでは、すでに80万人以上の人々が森林破壊ゼロを求める署名に、サインしている。
この問題は、ブラジルだけの問題ではない。アマゾンは地球温暖化の原因といわれる1兆2000億トンもの二酸化炭素を取り込んでいることから、「地球の肺」ともいわれている。アマゾンの森がこのまま縮小すれば、気候に大きな変化をもたらすことは必至だ。
グリーンピースは、2015年までにアマゾンの森林破壊を中止させることを目標に署名活動を続けている。

グリーンピース
http://www.greenpeace.org/international/en/news