「世界最大の象牙市場」の汚名返上
タイのインラック・シナワトラ首相は、今月3日、世界的な反対運動を受けて、タイ国内での象牙の取引を全面的に禁止すると明言した。
タイ国内では、もともと外国産の象牙の取引を禁止していたものの、タイで生産された象牙については、取り締まる法律がなかった。そのため、タイ産の象牙に紛れて、外国産の象牙が売買されるという現状があり、アフリカのゾウの象牙がタイに大量に流れこんでいるという指摘があった。
World Wildlife Fund (WWF)は、タイを「世界で最大の象牙市場」と呼び、早急に象牙の取引を全面的に禁止するよう、オンラインでの署名活動もおこなっていた。
こうした活動の盛り上がりを受けて、インラック首相は、先日バンコクで開かれたワシントン条約の締約国会議の席で、象牙の取引について、国際基準にあわせて法律を改善し、タイ国内のみならずアフリカのゾウの身の安全を守ることを約束した。
インラック首相は、タクシン元首相の妹でタイ初の女性首相。就任当時、美しすぎる首相としても話題になった。
法の抜け穴はいくらでも
WWFは、今回の結果を評価しているが、まだ課題は山積みだ。象牙の需要は、アジア地域を中心に高まっているといわれ、2011年に押収された、象牙は24.3トンと、過去最悪の数値を記録している。
法律でいくら規制しても、それを欲しがる人がいれば、不法な売買は絶えない。WWFは象牙製品を買うことは、間接的に密猟に手を貸し、ゾウの生存を脅かすことになると、消費者たちに訴えている。

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